公益法人を作って、公益認定を取得したい場合、何から整えていけばいいのでしょうか。
まずは、内閣府が運営している「公益Information」というサイトを覗いてみることをおすすめします。
こちらには、公益認定を取得する前と後で、よく参考にする情報があります。そして、認定を取得した後の報告書の提出など、都度届けを提出する際に利用します。
どのような手続きが行われているのか、どのような要件が求められているのか、また、現存する公益法人がどのような動きをしているのか。
専門家に依頼する前に、ご自身で予習する意味で、覗いて見ましょう。
これから公益法人になろうとするとき
公益認定を取得する公益法人には、求められる要件があります。
① 公益性があるか。
② ガバナンスが整えられているか
大きく分けて、この2点です。
①の公益性とは、限られた人に利益を享受させないことです。
特定の一部の人が、恩恵を被る。
公益性の事業を行うための資金や財産のはずなのに、必要以上に溜め込まないこと。
公益のために事業で、儲けを出してはいけないこと、つまり、公益のための資金は、きちんと使い切るということ。
理事などの役員に支払われる報酬や、他の団体からの支配など、きちんと規制かけられていること。
公益法人が保有する財産に対して、法令上でも管理監督されていることがわかります。
②のガバナンスは、運営上の規制を定められています。
特に、「経理的基礎及び技術能力」を保持することが求められます。
行政からのチェックは、年に一回の決算後に提出される報告書でしか確認できませんが、不正経理などの事件は、日々の経理業務の中で起こります。
法人自身が、自分自身を管理監督できる技術、つまり「経理的基礎及び技術能力」を保持していることが大事になってくるのです。
この他に、定款の定め方、会員や社員の資格、会計監査人の設置(規模による)など、事細かにクリアしなければならない要件があります。
これらを、わかりやすく概略的に説明している資料が添付されているのも、この「公益Information」なのです。
すでに公益法人になったとき
公益認定を取得できたあと、決算前と決算後に、計画書と報告書の提出義務が求められます。これらを提出するのも、このサイトから行っています。
また、住所変更、代表者変更など届け出を提出するのも、すべてこのサイトから行います。
公益法人に認められている税制についても、こちらのサイトで確認できます。
運営上、疑問に思ったこともFQAとして、まとめられています。
セミナーや相談会の情報なども、公表されています。
このように、公益法人を運営する上で、事欠かないサイトが、この「公益Information」なのです。
公益法人を知るには最適なサイト
しかし、このサイトだけで、自分たちだけで公益法人の設立、運営ができるかといえば、難しいでしょう。
浅く広く、情報が提示されていますが、大抵疑問が生じる場合、法令解釈が求められ、自分たちで判断することが厳しいのが実態です。
行政に質問して、解決することもできますが、行政は、答申や勧告、是正を行う機関でもあり、何から何まで質問する勇気も必要になります。
公益法人の設立や運営に詳しい会計事務所等に、依頼するのが一番いいのですが、詳しい事務所も限られており、なかなか上手くいっていないのも実情です。
それでも、軽く予習する気持ちで覗いてみることをオススメします。
実際に専門家に依頼したとき、専門家の説明の言葉の意味を知っているだけでも、その後の業務がスムーズにいくでしょう。